

カイジ・ファイナルゲームは2020年1月に放映された。カイジの映画3作目となる。主役の藤原竜也は龍が如く6にも出ていた。

ファイナルゲームの粗筋だが、東京オリンピックの後、物価が上昇し、労働者はひどい搾取を受けていた。政府には預金封鎖をして、新通貨を発行する計画がある。でかい神棚みたいな場所で預金封鎖を決めた政治家達。政治家達は神という何者かを信仰しているのだ。
一方、預金封鎖をやめさせたい富豪もいた。カイジはこの富豪に力を貸す事に。
一旦は預金封鎖を発表した政府だが、新札を主要な政治家が受け取れなかったのもあり、大衆の様子を見て預金封鎖はデマと報道して中止した。
一応、映画内ではゴールドは安全資産となっていた。現実の話、富豪達に無断で預金封鎖や財産税は考えにくく、必ず抜け道はある。しかしながら、いくら財産税の対象にはならなくても、置物や掛け軸や絵画は価値や真贋を見極めにくいし、破損、汚損のリスクもある。ゴールドは購入元が信用できれば問題ない(万一、偽物のゴールドだったとしても、買った店や発行元に売るのだから、発覚しない。偽物でも体積の4分の1くらい本物でコーティングする)。投資用金貨を半分に割って泥水や油に浸しても、価値は1割くらいしか落ちない(掛け軸や壺など骨董品だと致命的)。

映画の物語では、新コロナみたいな疫病が原因でディストピアになる展開ではないが、現実ではディストピアに向かっていると言える。
次は作品としての感想。
カイジの容姿がイケメン藤原で、イメージに沿っていない。また、カイジの思考も格好良すぎ。漫画のカイジはだらしなく、もっとセコイのだ。物語の構成もカイジとはずれている気がする。まあ、カイジと関係ない作品だとすれば、まあまあ面白かった。
マンガ・アニメのカイジを知っている人への余談だが、ネットの考察だと、会長の正体はカイジの祖父で、遠藤の正体はカイジの父親だそうだ。会長の息子に若造のカズヤというのがいて、カイジはその若造と母親とを見間違うシーンがあるのだ。更には、カズヤの兄はカイジそっくりの顔。こりゃ、決まりでしょ。遠藤は契約に仕込んで相手からキッチリ取り立てるが、カイジも約束させた事に対して、キッチリ取り立てる(班長やカズヤから)。落ちぶれた遠藤はカイジのように高級車にイタズラしようとしていた。

昨今は暗い話題が多いので、笑える話も今後の記事では取り入れようと考えた(毎回は無理だとしても)。カイジのアニメ・マンガを知る人ならば、きっとゲームの出来には笑えるはず(苦笑い)。原作を知らない人で興味が向かなければ、見なくてO.K.だが、ムービー作者によると、原作を知らない人のために解説を入れている。
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