ユーザーとプレイヤーはほぼ同じ意味だと考えて欲しい。


ビデオゲームの黎明期(始まった頃)の作品もプレイしている筆者だが、最近のゲーム業界がどういうものなのかにも興味があり、研究している。
黎明期で有名なゲーム機はファミリー・コンピュータで、機械にソフトを差し込んでプレイする。ゲーム機本体を持っている前提で、ソフトを差し替える事で、色々なゲームを遊ぶ時代が続いた。
旧ゲーマー(ソフトを買って、ネットには繋がないでプレイ)やゲームに詳しくない人のイメージだと、ゲームは作品本体をお金を出して買って、それを手持ちのゲーム機で遊べばいいだけと思っているだろうか。現代では、課金という方式や、追加コンテンツという形で、更にお金を払う方式が増えている。
現代のビデオゲームでも、手持ちのゲーム機にソフトを差し込んでという方式も残っている。しかし、インターネットに繋がっていて、ゲームサービスにゲーム個別のアカウントを作ってプレイする方式が主流になっている。ソフトを購入すれば月額料金ゼロという事もあるが、ソフトを買ってなお、月額料金を徴収する作品もある。
サービスが終了するとユーザーの手元には何も残らない。多くの場合ゲームのプレイもできなくなる。
また、ゲーム内で不正を実施すると、アカウントが削除されて、今まで育成した自分のデータに接続できなくなる(データとしては残っているが、ログインできなくなる)。
次に追加コンテンツについて語る。
ゲーム内の主人公メンバーが装着する衣装やアクセサリを入手するためや、人物の育成や仲間キャラのゲットにお金を払う事になる。成長の上限に課金する場合があり、お金を出さない人は主人公や仲間の成長が止まるのだ。
追加の物語そのものに課金という事もある。サイドストーリーならともかく、「真のエンディング(ストーリーの最終シリーズ)はお金を出してください」という、苦笑いできるゲームもあるようだ。バッドエンドで終わっておいて、ハッピーエンドが見たい人は有料という具合だ。
ガチャ(確率入手)という概念は当然のように実装される。課金さえすれば、ゲーム内で欲しい物が確実に手に入るわけではなく、確率で入手するという手法だ。欲しい何かを手に入れるために、時には100万円の現実のお金が必要な事もある。
現物のカードとかが手元に届くのではなく、ゲーム内のカード(人物や武具の画像)というのが主流。インターネットの話では、あるゲームに100万円を課金したとか、1000万円を課金したとか語る人もいる。旧ゲーマーには理解しがたい要素となる。
ガチャで100万円単位で課金だなんて、魔術にはまっているとしか言いようがない。欲しい何かを手に入れても、それは電子データなので、下手すればサービス終了で消滅する。
最近は入手確率がゲームの説明に表記されているのだが、嘘だとバレて炎上なんて事件が幾つものゲームで存在する。
そもそも、ゲーム本体の購入さえすれば、全てが遊べるゲームが無数にある中、特定のゲームで課金を1円でもする時点で、確率とか数字に弱い事が明らか。開発者には搾り取ってやろうという魂胆が見える。「僕は確率を理解してガチャ」というのは無効。本当に理解していたら、実施しないのが理解者。何十万円もあれば、ゲームのイラストレーターに、「ゲームの世界観に沿った自分だけのキャラ」のイラストを描いてもらう事さえ可能。そもそも、旧来のゲームならば、ゲーム本体の中に、レアなキャラや武具が内蔵されているのだ。追加料金で確率入手という概念自体が即却下。
なお、ガチャでは快感が得られる。
不確実性の快感……待ち時間に快感のピーク
ユーザーに嫌われる仕組みとしては、ガチャに対するテーブル(何が当たるか予め設定されている裏データ)が用意されている場合。誰が引いても、テーブルに用意された景品が当たるという仕組み。テーブルではなく、完全に確率で当たるのがユーザーにとっては望ましいのだ。なお、「テーブルではなく、完全確率です」と嘘を付いたゲームもある。
ニアミス体験(後ちょっとで当選したという気分)……3割で当選するのが最大の快感
直接介入効果(自分の行動がゲーム内に反映される)……テーブルというオチで誰がやっても同じ
知らないから課金してしまうのだろうか? いや、知らない人の多くはガチャなんてやっていない。
というわけで、最近のゲームは鬼仕様の作品が多いのだ。もちろん、炎上したりしてサービス終了という作品も多数存在する。
筆者個人的には、最新ゲームをフルプライスでという買い方自体が理解できない。数ヶ月もすれば、確実に安くなってゆくし、中には新品なのに90%オフなんてバーゲンになるゲームもある。ネットで駄作だと広まったら、その割引になる。フルプライスの9000円とかで買うから駄作扱いなのであって、1800円とかで買えたならば、駄作だと思わないはずだ。欲しいゲームならば、安くなってから買えばいいのだ。待っている間は、「安くなった中から欲しいゲームを買う」でいい。中古ソフトという選択もある。
遅れて買うメリットは価格だけではない。初期にはバグ(予期しないエラー)だらけのゲームでも、数カ月後にはそれなりにバグは消滅している。9000円出してバグでイライラするのと、大幅に安くなってバグは少なめという比較なのだ。
筆者は課金有りのネットゲームを1つ遊んだ事がある。ファンタシースターオンライン2だ。
意地でも課金しなかったが、主人公の成長が著しく遅くなり、ザコ敵を倒すのに何度も何度も剣を振らねばならず、課金するくらいなら「やめ」と判断して、無事やめられた。時間を奪う、恐ろしい魔術だった。


ガチャで快楽が発生するのは頭では理解した。しかし、世の中には気持ちいい事は色々あるのだから、消滅するような電子データに対して、100万円単位でガチャというのは理解できない。




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