先日のハチワンダイバーに続いて、ヤングコミックの記事となる。今回は静かなるドン。
コミック連載は1988年にスタートし、2012年に完結となった。1994年にはテレビドラマも放映され、その時期にテレビを見ていた人は、ドラマの印象が強いだろうか。


コミックは全108巻とかなりの大作で、108で終わった理由は、10+8で666という事だろうか。
内容としては、東京で最大のヤクザ組織・新鮮組の総長(トップ・ドン)が主人公で、現実準拠の物語となる。大阪のヤクザ組織・鬼州組の方が大きな勢力で、執拗に東京に攻めて来る。主人公は、なるべく武闘で戦わずして、作戦や運で撃退してゆく物語だ。
中盤に入ると、敵としてチャイニーズ・マフィア、シシリアン・マフィア(イタリア・シチリア島がルーツのマフィア)が登場する。
奇抜な登場人物としては、体中の急所に鉄板を埋め込んでいる男がいる。銃や刀を受け付けないのだ。こういうのは現実の通念でもあり得よう。黒魔術を使う女が登場するが、効果の有無は置いておいて、そんな人間がいる事も通念の範囲だ。
しかし、唐突に「100歳を超えて若作りする大魔女と呼ばれる謎の女富豪」が登場し、その大魔女主催の乱交パーティがあるのだ。このシーンで真っ先に思い浮かんだのが、「
アイズワイドシャット」ではなく「
スケバン刑事」だ。スケバン刑事には、江戸時代から生きていて、日本を裏で牛耳っている信楽老が登場。


アイズワイドシャットの方は、選ばれた者達だけが集まる集会があって乱交パーティーというシーンがある。
現実にもそんなパーティーが行われており、静かなるドンを見たブログ筆者は、100歳を超えて若作りする大魔女に注目したわけだ。49巻の魔物達の宴の回で登場する。
大魔女は江戸時代生まれで、その人物の威光によって、ファッションデザイナー界の巨匠や、政治家やビル王(企業のトップ)が誕生しているのだ。選ばれし者達が集うパーティーとなる。アイドル歌手が、大勢の男に性行為される舞台などが披露される。
しかし、そんなヨボヨボの魔女が権力を持っているというのもおかしな話で、やはりレプティリアンだからこそ不自然に長生きしていると考えた方が理解が早い。静かなるドンでも、人間の女に若作りした化粧の皮膚が割れ、おかしな肌も登場している。




物語が進むと、出し抜けにヴァンパイアが出てくる。
現実準拠のはずなのに「ん?」となるような吸血鬼の設定。マフィアの幹部として存在し、名前もウィザードで、側近もレプっぽい。
そのヴァンパイアは姿が年齢よりもずっと若く見え、手が再生する。確かに漫画の世界だが、現実準拠のヤクザの物語で、手が再生というのは逸脱している。現実に潜む吸血鬼が手を再生できるかは不明だが、現実にもヴァンパイアがいるからこその登場だと考えた。現実にヴァンパイアがいれば、物語に出て来ても、それは現実準拠のままなのだ。
一方、強運の持ち主のアメリカン・マフィアがいて、敵から振り回された刀の前に材木が落ちて回避したり、飛んできた刀に雷で落ちて回避したりと神通力を発揮する。
霊感の強い味方の男がいて、そのバックに悪魔の姿を見た。
バックには悪魔の姿が描かれ、マフィアのドンになるような悪運の持ち主は、悪魔が憑依しているからこそだと解釈した。
オカルト・超常現象から離れ、社会通念や陰謀論の範囲で面白い表現もあった。日本を分かつ、二大勢力の総長がトップかと思いきや、その格上の存在として総裁という立場の男がいて、総長をぶん殴れる立場なのだ。総長といえども、更なる格上の代行者というわけだ。
その総裁が死ぬと、ヤクザの総長が健在だというのに、中堅の組長達が総長の言う事を聞かなくなるのだ。日本最大の組の総長が健在でも、総裁がいなければ、統率が取れないというわけだ。
これは政治の世界でも同じ事で、総理大臣はトップではなく、その後ろに総裁クラスの人材がいるという話だ。しかしながら、代行者である総理をなんとかするという思考も間違いではないと物語では語られる。
物語が進むに連れ、現実の法改正も進み、ヤクザは条例でアパートさえ借りられないそうだ。現実の郵便局でも、今や暴力団事務所へは配達しない宣言の張り紙がある。一方、誰でも組員になれるわけではなく、準構成員の状態で、ある程度の実績を残す必要があるようだ。
現実には「陰謀論は宗教者が実施しており、無宗教を名乗る場合には任侠道」という情報もある。昨今の法改正で任侠道は苦しくなっており、組員になれない者が陰謀論や社会問題追及で人(金)を集めて実績を残そうとするという状況に合致する。
「カタギの人は選挙という偽りに騙されている」と判断したヤクザがいれば、ネットで不正選挙を追求する事になる。
マイナンバーなんてあるが、よくよく考えると、一般大衆がマイナンバーで困るケースはほとんど無いし、不正をする割合は低い。住所が定まっている事が多く、マイナンバーができる前から、裏では個人番号管理されており、その番号で支配は成立するからだ。しかし、ヤクザだったらマイナンバーで困る事は確定する。そう言えば、マイナンバーについて猛反発していたネット工作員がいたが、やはり任侠道と言えよう。ヤクザの中には、自分の素性を偽って生活する者も考えられ、マイナンバーはヤクザのあぶり出し効力の方が遥かに強いのだ。
ネットで活動する人で、宗教もやっていないし、無職同然なのに、無名の内に選挙会場に乗り込んだり、顔出しムービーを公開したりと、どうして度胸があるのだろう? と思ったら、正体は任侠道というわけだ。なお、幹部のバックには神道や仏教がある事が通常。たとえ活動家本人が無宗教でも、師匠・兄貴分までも無宗教ではない。
マフィアというのは何でもありだが、本来の任侠道というのは、(用心棒代は取ってゆくが)大衆を助け、権力者が暴走した時に食ってかかる道だった。現代では残っていないと思うが、任侠の態度を見せる事はあろう。それが社会問題をネットで暴露する行為だ。時には天皇までも叩く勢いだ。もちろん、天皇叩きは途中でやめさせられるだろうが。
どうして任侠道の者達が陰謀論や社会問題の活動に入るかというと、やはり昨今の法改正で締め付けが強いからだ。そして、どうして締め付けが強くなったかの答えが、静かなるドンで判明した。
実はマフィアを設定していた大富豪・秘密結社が、マフィア組織を不要と判断し、潰しに掛かっているからだ。一般大衆では大富豪に太刀打ちできないが、構成員の1人1人が銃器を持っているようなマフィアならば、自分達(大富豪一族)に牙を剥く事ができるからだ。
これまではマフィアの力も使って大衆を支配していたが、現代ではコンピューターで支配できるので、自分達を攻撃可能な暴力組織は用済みとなったわけだ。
マフィアを使って支配するという概念は、
映画タイムでも語られた。ギャングという犯罪者集団は銃器を持ち、即刻、全員逮捕できるものの、あえて大衆の管理・制圧のために大富豪達によって飼われていた。権力が銃器を持って大衆を制圧すると権力に反感が向くが、ギャングにやらせておけば、権力は安泰という構図だ。
そして、大富豪さえいなければ(大衆のためを思う者達ならば)、ヤクザ組織はもっと素晴らしい集団になれると、静かなるドンでは語られる。次の話はジョークの域だが、例えば闇金業者ならば、銀行の住宅ローンに苦しむ人に、担保無しで住宅ローンよりも低い金利で貸す業者に転身したりと、人助けする集団になれるのだ。
記事終盤の話は静かなるドンの記事の第2弾で実施したい。
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テーマ : 静かなるドン
ジャンル : アニメ・コミック