世にも奇妙な物語で筆者が一番好きなのは「才能玉」だ。


テレビ局が「世にも奇妙な物語で好きな作品の視聴者アンケート」を取ったら、ジャニーズの登場する作品ばかりが上位になって馬鹿にする人が多い。だが、この才能玉だけはジャニーズの青年が主人公だからではなく、物語そのものが面白い。ちなみに、キムタクの出る幾つかの作品は、別に面白くないのに上位に来ており、これは明らかにキムタク好きと物語の面白さとを混同した集計結果と言えよう。(集計結果そのものに細工は無い前提で) 中居正広の「オトナ受験」はまあまあだと思った。
以下がランキング。ジャニーズかどうかも調べた。粗筋も記したが、20分程度の作品を20字前後で要約する練習のために実施している。また、以下の全てを筆者は視聴している。
1位:イマキヨさん(妖怪の掟を破った人間が妖怪の仲間に) ※ジャニーズ
2位:ニートな彼とキュートな彼女(人工知能のキャラは実在していて政府による婚活の一環) ※ジャニーズ
3位:空想少女(戦国好きの少女がバスで通学中に歴史上の武士になる妄想)
4位:昨日公園(タイムスリップの連続で親友の死を救おうと頑張るも無駄だった) ※ジャニーズ
5位:才能玉(謎の飴玉で3つの才能を開花させ、2つは役に立たず1つを活かせた) ※本記事:ジャニーズ
6位:はじめの一歩(神社の神様に結婚を成立してもらう) ※ジャニーズ
7位:ズンドコベロンチョ(謎の言葉を知ったかぶりで使うが困惑)
8位:懲役30日(脳科学により現実の30日を拷問の長期間に思わせる刑)
9位:BLACK ROOM(家族の正体は地球防衛軍だった) ※キムタク
10位:美女缶(缶詰を開けると記憶も埋め込まれたホムンクルスの美女が発生し恋人にできる)


11位:夜汽車の男(弁当の食材を分析し食べる順番の計画を練るも、想定外の状況に思い悩む)
12位:雪山(遭難した者達が生き延びるために助け合ったり殺したり)
13位:自殺者リサイクル法(自殺未遂者を施設に収容し、非道な対象へ道具のように活用する) ※当ブログに記事有り:ジャニーズ
14位:ロッカー(産業スパイが殺人犯行後に隠れたロッカーに閉じ込められ死亡)
15位:23分間の奇跡(クーデター後に教師が替わって小学校の教育、23分もあれば洗脳可能)
16位:時の女神(タイムスリップできる女と子供の頃から会っていて妻に)
17位:来世不動産(今世の行いで、スペックが定まりつつ来世を選べる)
18位:過去からの日記(過去に死んだ少女に励ましの日記を書いていたら生き延びていた)
19位:13番目の客(社長が不思議な床屋に閉じ込められ順番が来て卒業) ※草なぎ
20位:迷路(迷宮の奥で宝を発見するも殺し合いに)
21位:どつきどつかれて生きるのさ(大阪が独立国家に、男女にかかわらずボケとツッコミで結婚する社会) ※ジャニーズ
22位:トイレの落書(閉じ込められたトイレに予言が記され右往左往) ※キムタク
23位:自販機男(駄目なセールスマンの魂が自販機に宿った) ※ジャニーズ
24位:相席の恋人(現在の彼ではなく、時間のずれた席に座る男こそが未来の旦那)
25位:峠の茶屋(帰りたいと思わないと帰れない茶屋)
26位:思い出を売る男(記憶を売却すると消えてしまうが借金と娘のために売却)
27位:ハイ・ヌーン(飲食店にある全メニューをたいらげる大食家が更に最初のメニューを注文)
28位:石油が出た(石油が枯渇する社会、身体から石油が出る男が村の思惑に利用される) ※ジャニーズ
29位:サブリミナル(老人を自殺に追い込むサブリミナルがテレビで放映されていた)
30位:栞の恋(古書にあった栞で文通する男女、男の方はとうに他界していた相手だった)
ニートな彼とキュートな彼女は2位に来ていて、筆者も面白いと思うが、同様なテーマの「仮婚」の方が、ブラックが効いていて面白いと思った。仮婚の粗筋だが、キャリアレディが専業主夫・志望者へ業者に誘導される話。大富豪役の男がスタッフの衣装だったシーンは笑えた。
それでは才能玉の粗筋を語る。
ネタバレしたくない場合には、直ちにページを読むのをやめ、映像を視聴してからにしてもらいたい。
東京に住む主人公の青年は音楽のバンド活動を続けていたが、歌と電子ギターでオーディションに出ても「才能が無い」とまで言われるような有り様。彼女のマンションに転がり込んで居候しており、彼女に食わせてもらっているような域。自分でもバイトをしているが、楽器やスタジオレンタルで消えていく経済状態。彼女も青年には音楽の才能が無い事を把握しているが、青年の人物そのものは気に入っており、追い出したりはしない。
そんな時、ネットの広告で才能玉という「誰でも3つの才能が眠っている」と称した商品を発見した。飴玉となっていて、舐める事でなんらかの才能を発揮する。主人公は一度は無視しようとしたが、心からは追い出せず、購入していた。
音楽の才能を期待して1つ目の才能玉を舐める主人公。しかし、開花したのは絵の才能だった。絵で金儲けができるならと、画材を揃えて売り込むも、斬新過ぎて収入にはならなかった。次の才能玉を舐め、今度こそ音楽の才能を求めるも、サッカーボールのリフティングの才能が目覚めた。プロチームの幹部(監督?)にスカウトされるも、パスもシュートも才能が無いのでクビになった。
最後となる3つ目の才能に賭けるも、犯罪の才能が発揮されただけだった。月日は流れ、主人公の男は刑事になり、犯罪者の心理を読み取る才能で若くして昇進していた。彼女も妻に迎えており、落ち着いた自宅で久々に電子ギターを弾くが、相変わらずの才能の無さ。何気なく妻にそのギターを弾かせると、物凄い才能だった。しかし、その才能は、才能玉による効果だった。本来欲しかった才能は妻が持っていて、自嘲気味の薄ら笑いの主人公男。
まずは、物語に対する感想や突っ込み。
絵なんてのは、才能よりもコネの方が遥かに重要だと考えている。コネがあれば魔法は不要という意味ではなく、同じ魔法使いの中でもコネの強さで決まるというわけだ。
才能があって有名画家の弟子になったとしても、有名画家のゴーストをさせられるケースも多かろう。名探偵コナンではゴースト作家の話が多く、業界の裏常識と言える。そもそも、爺婆に創作の情熱があったり、斬新な何かを常に生み出したりできるわけがない。たとえ魔道師でもだ。
次は才能がある事は幸せなのかという観点で語る。才能が無いと、誰にでもできるような仕事に就く事は確定する。才能が無いので独立もする気にならず、サラリーマン・従業員として一生を終わる事になろう。
しかし、才能がある事は、本当に幸せなのだろうか?
例えば、ある程度、野球がうまい高校生がいるとする。しかし、その人は部のレギュラーになれるとは限らないし、地区大会で好成績を収められるとは限らないし、甲子園に出られるとは限らないし、プロになれるとは限らないし、プロの一軍として活躍できるとは限らないのだ。野球という取り得があるが故、上には上がいる事を思い知らされて悔しく、人生を賭けるくらい真剣であっても甲子園での好成績やプロなんて目指すと、努力だけ払わされて、実現できずに不幸になりやすいというわけだ。当然、学校の勉強など、他の分野ではおろそかになりがちで、他の道に進む事も難しい。ここで、野球などの取り得の無い人ならば、そんな悩みは全く存在せず、せいぜい「俺の取り得はなんだろう?」と悩む程度なのだ。
野球の部分はタレントでもいいし、芸術活動でもいい。芸能人にしても、スターになれるのは一握りだ。しかしながら、スターの後ろで踊る程度の人でも、ダンスの才能は抜群で、幼い頃より血の滲むような努力も積み重ねてきた。しかし、まず名前は売れず、ほとんど評価はされないのだ。ここで筆者は考えさせられる。筆者はシナリオライターとしてお金を貰っているが、泣かず飛ばず状態。このブログの方が読者数が多く支持されるような域。なまじ、ライターとしての才能があったため、売れないという苦境を味わう事になっているのだ。
才能(取り得)に関しては、似たような話を武田邦彦も実施している。「取り得が無い人はいるので、取り得を見つけなくていい。取り得は幸せには繋がらない」という話だった。
武田氏は大学教授で書籍を出版、ネットでは顔出しで活動している。基本的には常識と社会問題の範囲でしか物事を語らない人物なのだが、科学で説明できる範囲では、世の中で信じられている嘘を暴いたりする。例えば、長野県が長寿の理由は、「老人医療施設が全国よりも少なめだから」と断言したり、北極の氷が溶けても海水の体積は増えないという、中学校の理科で証明できる話をする。ちなみに、アルキメデスの原理というのがあり、水は氷になる時に体積が増え、増えた分が氷として浮く。氷のほとんどの部分は水面下にある。つまり、氷が溶けても、水面より上にある部分が消滅するので、海面は上昇しないのだ。また、地球が温暖化して気温が5度上がったとして、南極の氷が溶ける事には繋がらないと語る。確かに、-30℃から-25℃になったとしても、氷は氷のままだ。(ここは武田氏の話ではないが、ある程度の温度は高い方が海水は蒸発しやすいので、南極圏に入った雲が雪を降らせて氷が増えるという説もある。)
以上のように、社会に蔓延する嘘の一部を暴いているので、人気があるようだ。ただ、筆者としては、陰謀論や超常現象の分野を知りつつ隠すような人だと思っている。
他には、男女論も展開していて、「男女は結婚して親しくなる」と断言する。昨今の結婚のイメージとしては、容姿に納得したり、気が合って親しくなった後、添い遂げる覚悟ができたら……要するに、恋愛が上手くいって、結婚の準備ができたら……そんな事をやっているから結婚できない人ばかりになるという主張だった。現代で結婚できないような人も古来は結婚していた。そういう人達は、「結婚してから親しくなる男女」に該当していたのだ。
武田氏の話ではないが、男から結婚を申し込まれて結婚した場合には離婚率が高く、女が相手の男を気に入って結婚した場合には離婚率は低いそうだ。申し込まれて応じる場合、特に好きでなくても容姿や年収で決める傾向にある。一方、自分が好きな男と結婚した場合には、容姿や年収の変化には耐えられるのだ。
ここで、意外にも、武田氏のような人が死後の世界やパラレルワールドを認めているのだ。死後の世界やパラレルワールドという概念は、オカルトながらも支配者が存在を許可している対象だと判断できる。宇宙人や爬虫類人、超能力などは、存在を隠される方向だが、死後の世界などは、秘密結社員の科学者や医者などでも語る事を許されているテーマというわけだ。
ちなみに、世にも奇妙な物語でパラレルワールド系の作品は、
・越境……独裁者に支配される日本
・戦争はなかった……太平洋戦争が無かった場合での日本の発展
・断定男……元の世界と、曖昧な世界と、断定される世界との3つの世界
死後の世界の話は
・死後の苦労……結婚直前のカップルが共に死亡し、生きている男女の背後霊になって、無事生まれ変わる
・来世不動産……霊界に来た男が、輪廻転生で人になるか動物や虫になるかで蝉を選んだ
・ラスト・シネマ……動画編集者が自分や恋人の走馬燈を制作
となる。
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以下がランキング。ジャニーズかどうかも調べた。粗筋も記したが、20分程度の作品を20字前後で要約する練習のために実施している。また、以下の全てを筆者は視聴している。
1位:イマキヨさん(妖怪の掟を破った人間が妖怪の仲間に) ※ジャニーズ
2位:ニートな彼とキュートな彼女(人工知能のキャラは実在していて政府による婚活の一環) ※ジャニーズ
3位:空想少女(戦国好きの少女がバスで通学中に歴史上の武士になる妄想)
4位:昨日公園(タイムスリップの連続で親友の死を救おうと頑張るも無駄だった) ※ジャニーズ
5位:才能玉(謎の飴玉で3つの才能を開花させ、2つは役に立たず1つを活かせた) ※本記事:ジャニーズ
6位:はじめの一歩(神社の神様に結婚を成立してもらう) ※ジャニーズ
7位:ズンドコベロンチョ(謎の言葉を知ったかぶりで使うが困惑)
8位:懲役30日(脳科学により現実の30日を拷問の長期間に思わせる刑)
9位:BLACK ROOM(家族の正体は地球防衛軍だった) ※キムタク
10位:美女缶(缶詰を開けると記憶も埋め込まれたホムンクルスの美女が発生し恋人にできる)
11位:夜汽車の男(弁当の食材を分析し食べる順番の計画を練るも、想定外の状況に思い悩む)
12位:雪山(遭難した者達が生き延びるために助け合ったり殺したり)
13位:自殺者リサイクル法(自殺未遂者を施設に収容し、非道な対象へ道具のように活用する) ※当ブログに記事有り:ジャニーズ
14位:ロッカー(産業スパイが殺人犯行後に隠れたロッカーに閉じ込められ死亡)
15位:23分間の奇跡(クーデター後に教師が替わって小学校の教育、23分もあれば洗脳可能)
16位:時の女神(タイムスリップできる女と子供の頃から会っていて妻に)
17位:来世不動産(今世の行いで、スペックが定まりつつ来世を選べる)
18位:過去からの日記(過去に死んだ少女に励ましの日記を書いていたら生き延びていた)
19位:13番目の客(社長が不思議な床屋に閉じ込められ順番が来て卒業) ※草なぎ
20位:迷路(迷宮の奥で宝を発見するも殺し合いに)
21位:どつきどつかれて生きるのさ(大阪が独立国家に、男女にかかわらずボケとツッコミで結婚する社会) ※ジャニーズ
22位:トイレの落書(閉じ込められたトイレに予言が記され右往左往) ※キムタク
23位:自販機男(駄目なセールスマンの魂が自販機に宿った) ※ジャニーズ
24位:相席の恋人(現在の彼ではなく、時間のずれた席に座る男こそが未来の旦那)
25位:峠の茶屋(帰りたいと思わないと帰れない茶屋)
26位:思い出を売る男(記憶を売却すると消えてしまうが借金と娘のために売却)
27位:ハイ・ヌーン(飲食店にある全メニューをたいらげる大食家が更に最初のメニューを注文)
28位:石油が出た(石油が枯渇する社会、身体から石油が出る男が村の思惑に利用される) ※ジャニーズ
29位:サブリミナル(老人を自殺に追い込むサブリミナルがテレビで放映されていた)
30位:栞の恋(古書にあった栞で文通する男女、男の方はとうに他界していた相手だった)
ニートな彼とキュートな彼女は2位に来ていて、筆者も面白いと思うが、同様なテーマの「仮婚」の方が、ブラックが効いていて面白いと思った。仮婚の粗筋だが、キャリアレディが専業主夫・志望者へ業者に誘導される話。大富豪役の男がスタッフの衣装だったシーンは笑えた。
それでは才能玉の粗筋を語る。
ネタバレしたくない場合には、直ちにページを読むのをやめ、映像を視聴してからにしてもらいたい。
東京に住む主人公の青年は音楽のバンド活動を続けていたが、歌と電子ギターでオーディションに出ても「才能が無い」とまで言われるような有り様。彼女のマンションに転がり込んで居候しており、彼女に食わせてもらっているような域。自分でもバイトをしているが、楽器やスタジオレンタルで消えていく経済状態。彼女も青年には音楽の才能が無い事を把握しているが、青年の人物そのものは気に入っており、追い出したりはしない。
そんな時、ネットの広告で才能玉という「誰でも3つの才能が眠っている」と称した商品を発見した。飴玉となっていて、舐める事でなんらかの才能を発揮する。主人公は一度は無視しようとしたが、心からは追い出せず、購入していた。
音楽の才能を期待して1つ目の才能玉を舐める主人公。しかし、開花したのは絵の才能だった。絵で金儲けができるならと、画材を揃えて売り込むも、斬新過ぎて収入にはならなかった。次の才能玉を舐め、今度こそ音楽の才能を求めるも、サッカーボールのリフティングの才能が目覚めた。プロチームの幹部(監督?)にスカウトされるも、パスもシュートも才能が無いのでクビになった。
最後となる3つ目の才能に賭けるも、犯罪の才能が発揮されただけだった。月日は流れ、主人公の男は刑事になり、犯罪者の心理を読み取る才能で若くして昇進していた。彼女も妻に迎えており、落ち着いた自宅で久々に電子ギターを弾くが、相変わらずの才能の無さ。何気なく妻にそのギターを弾かせると、物凄い才能だった。しかし、その才能は、才能玉による効果だった。本来欲しかった才能は妻が持っていて、自嘲気味の薄ら笑いの主人公男。
まずは、物語に対する感想や突っ込み。
絵なんてのは、才能よりもコネの方が遥かに重要だと考えている。コネがあれば魔法は不要という意味ではなく、同じ魔法使いの中でもコネの強さで決まるというわけだ。
才能があって有名画家の弟子になったとしても、有名画家のゴーストをさせられるケースも多かろう。名探偵コナンではゴースト作家の話が多く、業界の裏常識と言える。そもそも、爺婆に創作の情熱があったり、斬新な何かを常に生み出したりできるわけがない。たとえ魔道師でもだ。
次は才能がある事は幸せなのかという観点で語る。才能が無いと、誰にでもできるような仕事に就く事は確定する。才能が無いので独立もする気にならず、サラリーマン・従業員として一生を終わる事になろう。
しかし、才能がある事は、本当に幸せなのだろうか?
例えば、ある程度、野球がうまい高校生がいるとする。しかし、その人は部のレギュラーになれるとは限らないし、地区大会で好成績を収められるとは限らないし、甲子園に出られるとは限らないし、プロになれるとは限らないし、プロの一軍として活躍できるとは限らないのだ。野球という取り得があるが故、上には上がいる事を思い知らされて悔しく、人生を賭けるくらい真剣であっても甲子園での好成績やプロなんて目指すと、努力だけ払わされて、実現できずに不幸になりやすいというわけだ。当然、学校の勉強など、他の分野ではおろそかになりがちで、他の道に進む事も難しい。ここで、野球などの取り得の無い人ならば、そんな悩みは全く存在せず、せいぜい「俺の取り得はなんだろう?」と悩む程度なのだ。
野球の部分はタレントでもいいし、芸術活動でもいい。芸能人にしても、スターになれるのは一握りだ。しかしながら、スターの後ろで踊る程度の人でも、ダンスの才能は抜群で、幼い頃より血の滲むような努力も積み重ねてきた。しかし、まず名前は売れず、ほとんど評価はされないのだ。ここで筆者は考えさせられる。筆者はシナリオライターとしてお金を貰っているが、泣かず飛ばず状態。このブログの方が読者数が多く支持されるような域。なまじ、ライターとしての才能があったため、売れないという苦境を味わう事になっているのだ。
才能(取り得)に関しては、似たような話を武田邦彦も実施している。「取り得が無い人はいるので、取り得を見つけなくていい。取り得は幸せには繋がらない」という話だった。
武田氏は大学教授で書籍を出版、ネットでは顔出しで活動している。基本的には常識と社会問題の範囲でしか物事を語らない人物なのだが、科学で説明できる範囲では、世の中で信じられている嘘を暴いたりする。例えば、長野県が長寿の理由は、「老人医療施設が全国よりも少なめだから」と断言したり、北極の氷が溶けても海水の体積は増えないという、中学校の理科で証明できる話をする。ちなみに、アルキメデスの原理というのがあり、水は氷になる時に体積が増え、増えた分が氷として浮く。氷のほとんどの部分は水面下にある。つまり、氷が溶けても、水面より上にある部分が消滅するので、海面は上昇しないのだ。また、地球が温暖化して気温が5度上がったとして、南極の氷が溶ける事には繋がらないと語る。確かに、-30℃から-25℃になったとしても、氷は氷のままだ。(ここは武田氏の話ではないが、ある程度の温度は高い方が海水は蒸発しやすいので、南極圏に入った雲が雪を降らせて氷が増えるという説もある。)
以上のように、社会に蔓延する嘘の一部を暴いているので、人気があるようだ。ただ、筆者としては、陰謀論や超常現象の分野を知りつつ隠すような人だと思っている。
他には、男女論も展開していて、「男女は結婚して親しくなる」と断言する。昨今の結婚のイメージとしては、容姿に納得したり、気が合って親しくなった後、添い遂げる覚悟ができたら……要するに、恋愛が上手くいって、結婚の準備ができたら……そんな事をやっているから結婚できない人ばかりになるという主張だった。現代で結婚できないような人も古来は結婚していた。そういう人達は、「結婚してから親しくなる男女」に該当していたのだ。
武田氏の話ではないが、男から結婚を申し込まれて結婚した場合には離婚率が高く、女が相手の男を気に入って結婚した場合には離婚率は低いそうだ。申し込まれて応じる場合、特に好きでなくても容姿や年収で決める傾向にある。一方、自分が好きな男と結婚した場合には、容姿や年収の変化には耐えられるのだ。
ここで、意外にも、武田氏のような人が死後の世界やパラレルワールドを認めているのだ。死後の世界やパラレルワールドという概念は、オカルトながらも支配者が存在を許可している対象だと判断できる。宇宙人や爬虫類人、超能力などは、存在を隠される方向だが、死後の世界などは、秘密結社員の科学者や医者などでも語る事を許されているテーマというわけだ。
ちなみに、世にも奇妙な物語でパラレルワールド系の作品は、
・越境……独裁者に支配される日本
・戦争はなかった……太平洋戦争が無かった場合での日本の発展
・断定男……元の世界と、曖昧な世界と、断定される世界との3つの世界
死後の世界の話は
・死後の苦労……結婚直前のカップルが共に死亡し、生きている男女の背後霊になって、無事生まれ変わる
・来世不動産……霊界に来た男が、輪廻転生で人になるか動物や虫になるかで蝉を選んだ
・ラスト・シネマ……動画編集者が自分や恋人の走馬燈を制作
となる。
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世にも奇妙な物語・笑う頭脳~脳の一部を入れ替えたら人格が入れ替わるのか?
世にも奇妙な物語・華やかな3つの願い~悪魔との契約……3つの何かというのが共通しているとも解釈できる
ハンター×ハンター1~徐々に超能力を開発か、一気に開発か